さてさて、今夜はクリスマスイブですな。まぁオイラにゃ全く関係ないイベントだけど(^^;)。

しかし、「クリスマスイブ」は直訳すれば「クリスマスの夜」なのに、実際に祝われるのは25日でなく24日の夜なわけだけど、この理由についてちゃんと知ってる人って、どのくらい居るんだろうかね。

クリスマスイブにせよニューイヤーズイブにせよ、欧米人はたいてい祝日の前夜にお祝いをするわけで、日本ではそれを「前夜祭」なんて表現するわけなんだが、これは実はなんでもない話で、単に1日の数え方の違いに由来するものだったりする。

現代では、1日の始まりはもちろん深夜0時である。1日を24時間で区切った上で、太陽が最も天頂に来る時間を12時として、その反対の時刻を1日の始まりにしてるわけだ。しかし大昔にはそんな決まりはなかったわけで、1日の始まりには別の決め方があったのだ。

日本を含む多くの国では、この1日の始まりを「日の出」としていた。毎日の朝、日が昇ると共にその日が始まるということで、当然といえば当然の選択である。しかし大昔のヨーロッパ圏では(正確にはユダヤ教と初期のキリスト教では)、そうではなく1日の「終わり」を「日没」としていた。毎日の夕方、日が沈むと共にその日が終わるというわけだ。そして、その日が終わるということは、即ち次の日が始まるということになる。

1日が夜から始まるわけだから、24日の夜は即ちもう25日になってるわけで、お祝いを始めるのは当然ということになる。「クリスマスイブ」は言葉の通り「クリスマスの夜」を祝ってるのであって、不思議でもなんでもないのだ。一方で2月14日を前夜から祝わないのは、バレンタインデーてのが日本独自の風習であることの現れと言えるだろう。

ちなみに、昔の日本で1日が日の出から始っていたという事実は、例えば「初夢」に関する風習からも見ることが出来る。初夢てのは言葉どおり一年の最初に見る夢なわけだが、実際には1月2日に見た夢を指す。これはつまり一日の始まりが日の出だから、1月1日の朝まではまだ前日(=前年)であり、その時点で見ていた夢は初夢にならないからなのだ。当時の日本人は勤勉なことにみんな日の出と共に起きていて、元旦に昼までごろごろと寝続けるような怠惰なことはしなかったのだろう(^^;)。


・・・・・とまぁ、下らないウンチクを長々と披露することで、自分をごまかしておくことにしよう(^^;)。