連日のように報道される建築偽装問題。一連の関係者の発言はどれもこれも突っ込みどころ満載だけど、どーしてもひとつだけ言いたいことがある。

イーホームズ社長「改ざん可能な認定プログラムに問題」

http://www.asahi.com/national/update/1226/TKY200512260262.html

いわゆる検査機関の言で、「現行制度では構造計算書の偽造を見つけるのは難しい」だの「建築確認は構造計算書と図面の整合性を見るもので、十分な耐震性があるかどうかを見るものではない」だのと言ってるみたいだけど、こいつらにどうしても聞いてみたい。「じゃあ、お前らのやってる検査に、そもそも何の意味があるんだ」と。

単なる計算ミスとか、整合性チェックとかだけなら、わざわざ高い金を払って「検査」する意味なんて全くない。適当な計算ソフトを使えばそんなことは起こらないし、実際にそういうソフトはいろいろあるはずである。じゃあ何のために検査機関があるのか?。それは民間業者が、故意であれ過失であれ、実際に耐震構造とかに問題のある建物を建ててしまうことを未然に防ぐためのはずだろう。性善説を元に、「意図的な偽造などない」ことが前提なら、そもそも検査機関なんていらないのだ。

もちろん、どんな偽造も絶対に見抜くなんてことは出来るはずがない。偽造が巧妙に行われれば、ある程度見逃すこともあるだろう(まぁ姉歯の設計は、まともな設計士が見たら呆れるほどのお粗末な代物だったらしいけど)。しかし、そもそも「偽造されたら見抜くことは出来ない」なんて敗北宣言してしまったら、一体何のための検査機関かと言われても仕方ないだろう。

つまるところこいつらの言ってることは、「私は単なる無駄メシ食らいです」と声高に宣言してるよーなもんだと思うんだが、どーだろうか。まぁ公務員の天下りで出来てるような検査機関なんてそんなもんかも知れんけど・・・。